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寄 付

理事長挨拶

理事長 榊直樹

榊 直樹 [さかき なおき]

1951年愛知県知多市生まれ。中央大学法学部法律学科卒業。毎日新聞社政治部副部長、政治担当論説委員、編集総センター室長を歴任。2006年曽祖父の創設した東邦学園に転じ、2008年から理事長。この間2009~2011年東邦高校校長、2015~2021年愛知東邦大学学長も務めた。著書に『論憲の時代』(共著)など。愛知県私学審議会会長、愛知県私学協会会長、愛知いのちの電話協会理事長も務める。

学園創立100周年に当たって

理事長 榊直樹

 東邦高等学校と愛知東邦大学を擁する「東邦学園」は、日本屈指のものづくりの地となった愛知の基盤を整えた実業家のひとり、下出民義先生が創立され、2023年に満100周年を迎えました。
 下出先生は14歳にして大阪・泉州で小学校の教壇を任されるという、天賦とも思える教育者としての才能と情熱を持った方でした。実業界における活躍を通じて痛感した思いを、建学の精神「真に信頼され事を任せうる人格の育成」のもとで結実させたのが、東邦商業学校(現・東邦高校)の設立でした。還暦を過ぎた1923(大正12)年のことです。
 それから1世紀――。私たちはこの先、かつて経験したことのない社会構造と新たな国際関係に組み込まれるに違いありません。文明の加速度的な進歩とグローバル化、日本における少子・高齢化とそれに伴う人口減少です。地球規模の感染症は、ウイルス源である自然環境の破壊を続ける限り、頻発を覚悟せざるを得ません。不確実性、不連続性の時代です。
 大きな転換期に立つ時、未来の姿・時代から見通して、教育の責務を果たしたいと考えています。マスを対象に、均一で効率よい習得を優先する「教え込む姿勢」からの脱却です。主体性と独自性を負託・期待される私たち私立学校には、それが可能です。建学の精神と校訓「真面目」を踏まえたうえで、「真に信頼され、地域社会・世界の多様な分野で懸け橋になる人財の育成」を学園ビジョンに据えて、「成長実感100%の学園」を目指します。「かつて経験したことのない構造の社会」で働き、生きていく生徒・学生が、独創性を如何なく発揮できるための「個別最適化」の環境を整え、異なる個性・役割を受け入れてネットワーク化する「繋ぐ力」を養うことを重視します。
 私たちはブランディングを通じてこれらを深めます。東邦高校は「目指す生徒像」を掲げ、「自分で考え自ら行動する生徒 他者と共に歩む生徒 強い心で挑戦する生徒の育成」に努めます。愛知東邦大学は「オンリーワンを、一人に、ひとつ。」のもと、「人材育成と学術で地域社会の活力を生む創発大学として新たな時代を切り拓く」ことを掲げ、個別重視の「テーラーメイド教育」に力を注いでいきます。
 素晴らしいポテンシャルを蓄えるこの地域で、卒業生が、信頼される市民として社会的役割を果たし、世界にも貢献しながら、人生を全うする人材に育つこと。これをさらに100年先を見据えた学園の責務とします。

学校法人 東邦学園

〒465-8515
愛知県名古屋市名東区平和が丘三丁目11番地
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